科学研究費補助金 基盤研究(B) 2016-2020 インドネシア人のL2習得の対照的研究:日本の外国人技能実習制度と韓国の雇用許可制 |
研究チーム 助川泰彦(首都大学東京・国際センター・教授)代表 吹原豊(福岡女子大学・国際文理学部・准教授) 松﨑真日(福岡大学・人文学部・准教授) 磯野英治(名古屋商科大学・商学部・専任講師) 研究概要 本研究の目的は日本と韓国における「外国人労働者」の L2習得の実態を観察・調査し、その促進要因と阻害要因を明らかにすることである。 日本には茨城県大洗町や鈴鹿市などにマナド・ムラユ語を L1とするインドネシア共和国ミナハサ 地方出身者(「マナド人」と自称するので以下は「マナド人」と称する)のコミュニティがある。一方、 韓国の安山市にも雇用許可制によって働いているマナド人のコミュニティがある。本研究では聞き取 り調査によって、隣り合う東アジアの2カ国における外国人移住労働者の L2習得過程および異文化受容過程の共通点と差異を明らかにする。本研究の究極的な目的は福祉言語学の提唱する人々の幸福な生活を実現す るための質的データを集積し、上記の要因を解析することである。 研究成果 <論文> 1. 松﨑真日・磯野英治・吹原豊・助川泰彦(2017)「韓国安山市『多文化通り』の多言語景観の特徴とその背景」 『日本語研究』第37号、首都大学東京・東京都立大学 日本語・日本語教育研究会、pp.105-119.2017年6月.(学会誌・査読有) <学会発表> 1. 松﨑真日・吹原豊・助川泰彦(2016.4.16)「외국인 근로자의 한국어 습득-인도네시아인 근로자 인터뷰 조사를 중심으로-」、口頭発表、国際韓国語教育学会第45次春季学術大会、梨花女子大学、ソウル、韓国.(審査有) 2. 松﨑真日・磯野英治・吹原豊・助川泰彦(2016.6.4)「韓国における外国人集住都市安山の多言語景観」、口頭発表、2016年度異文化間教育学会第37回年次大会、桜美林大学.(審査有) 3. 佐々木良造・吹原豊・助川泰彦・Ni Nengah Suartini・八重樫理人(2016.9.9)「言語的弱者の在日外国人家庭に対する高校進学情報支援の試み」、口頭発表、International Conference of Japanese Language Education 2016、ヌサドゥアコンベンションセンター、バリ、インドネシア.(審査有) 4. 吹原豊・松﨑真日・助川泰彦・F.Najoan(2016.9.10)「インドネシア人移住労働者の 海外渡航前のL2学習:日本の外国人技能実習制度と韓国の雇用許可制における対照的研究」、口頭発表、International Conference of Japanese Language Education 2016、ヌサドゥアコンベンションセンター、バリ、インドネシア.(審査有) 5. 吹原豊・松﨑真日・磯野英治・助川泰彦(2017.6.17)「エスニックレストランから見る外国人集住都市の成り立ち-韓国安山市多文化通りのインドネシア料理店の調査を通して見えるもの-」、口頭発表、2017年度異文化間教育学会第38回年次大会、東北大学.(審査有) 6. 吹原豊・松﨑真日・磯野英治・助川泰彦(2017.6.17)「エスニックレストランから見る外国人集住都市の成り立ち-韓国安山市多文化通りのインドネシア料理店の調査を通して見えるもの-」、口頭発表、2017年度異文化間教育学会第38回年次大会、東北大学.(審査有) 7. 磯野英治・吹原豊・松﨑真日・助川泰彦(2017.9.23)「言語景観から読み解く外国人集住都市韓国安山市の諸特徴」、ポスター発表、2017年度韓国日本語学会第36回国際学術発表大会、白石芸術大学、ソウル、韓国.(審査有) <著書> 1. 田尻英三 編 『外国人労働者受け入れと日本語教育』、ひつじ書房、2017年8月(分担執筆:助川泰彦・吹原豊「インドネシア人技能実習生の受け入れと日本語教育」). |