外国為替市場への参加者は, 自分の持つ購買力をどの資産(ここでは各国通貨建ての預金)の形で保有するかを選択する. 日本の円建て預金とアメリカのドル建て預金との間で選択を行なうケースを考えよう. 単純化のために, 消費や各国通貨建て預金以外の資産の存在は無視することにする. さらに, 資産への需要を決定する要因としてはリスクや流動性もあるが, ここでは単純化のためにそれらを無視する. そうすると, 各国通貨建ての預金に対する需要を決定するのは, その収益率ということになる. 参加者は, より高い収益率をもつ資産を選択する.
預金の収益率は利子率となる.
たとえば, 100万円の預金をして, 来期100万円に5万円の利子がつくとすれば,
ただし, 異なる国の通貨建ての利子率を直接比較することはできない. 日本であれば, 利子率を円ではかっており, アメリカであれば, 利子率をドルではかっている. そこで, 両者を比較する場合には, それぞれの収益率の基準を同じにしてやらなければならない.